「零れ幸い」という言葉をご存知でしょうか?
「おこぼれブログ」というタイトルにする理由となった言葉です。この言葉を知るきっかけとなったエッセイの一部を紹介します。
「幸せってなんだろう」
…考え方は人によってまちまちだけれど、わたくしは「幸せ」と聞いて三種類のことを思い浮かべる。
一個目は予期しないし、与えられるのに十分な努力もしていないかもしれないが、それがかえって一瞬の嬉しさを倍増させる「零れ幸い」…
二つ目はいわば目標達成型の幸福感。人生の途中で設定し努力も重ねた結果としてその成果が実り、報いられたという満足感と言い換えられよう。…
最後の「幸せ」とはなにかというと、迫る機器を辛くも回避できた時に感じる安堵型の幸福である。「零れ幸い」の逆パターンで、落ちてきそうな不幸の種を上手にかわし故なきを得る状況を言う。…
AF Mate(第58巻 2020年4月1日発行) ロバート・キャンベル氏 エッセイ「幸せって何だろう」
これは日本文学研究者であるロバート・キャンベルさんの「幸せって何だろう」というエッセイから引用したものです。
幸せには、「零れ幸い」「目標達成型の幸福」「安堵型の幸福」の三種類があり、そして三つ目の「安堵型の幸福」が日本人の長い歴史の中で重要なものとされてきたということも付け加えられています。まさに私も目標達成型と安堵型の幸せばかり追い求めていたかもしれないことに気づかされました。
「零れ幸い」は江戸時代からの言葉で、おこぼれという表現は日本独特なものだと聞きます。人それぞれいろんな幸せがあると思いますが、自分と同じようにふいにこぼれてくる幸せを見逃していている人は多いのではないでしょうか?
幸せの一つの形として「零れ幸い」を感じることができれば、人生が豊かになるかもしれない。
せっかくこぼれてくる幸せを、見逃さずにキャッチしたい。それをどこかの誰かにお裾分けできれば…。そんな思いで本ブログを始めました。これからよろしくお願いします。
みなさまに「零れ幸い」がありますように。
@おこぼれブログ
コメント